乳がん治療の記録

私は腫瘍マーカーを14年間一度も測っていない

2002年乳癌に罹り、手術と放射線を終え、抗がん剤治療中半ばに、腫瘍マーカーの測定を一切拒否しました。(抗がん剤は予定通り続けました)自己責任とはいえ、医師は困った様子でした。これまで、たまたまそれを悔いる出来事は無かったのものの…当時のそんな一幕を綴りたいと思います。

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一喜一憂からの逃避

私は調べた上で腫瘍マーカーが自分に必要がないという理由に達して拒否したのではありません。単なる逃避だったのです。

乳がん手術直前の腫瘍マーカーは悪性を強く示す数値で、手術後は格段に下がっていました。それはまぁ、当然の事に思います。そして、問題はそれから。抗がん剤をしながら、腫瘍マーカーがちょっと下がった、ちょっと上がった。そんな一喜一憂を繰り返します。

ちょっと上がったのは、抗がん剤が効いてないから?でもちょっとだけならよくある事?画像にはなにも映っていない。では、ちょっとだけ上がったならば、それを上げない為になにか打つ手があるのかな?上がり続けたなら、抗がん剤をやめるのでしょうか?種類を変えるのでしょうか?一から仕切り直しですか?

どちらかと言えば、抗がん剤を変えたり長引いたりした時の体力の消耗を想像するより、一喜一憂をした精神の消耗が結果に見合わない。そう思ったのでした。

腫瘍マーカーは複合的検査に必要だと思う事

医師は、腫瘍マーカーを測っていない事による危険性を私に説明しました。腫瘍マーカーは測る必要があると思うが、患者がそれを拒否する限り、無理やり測ることは出来ない為、測らないという結論となりました。

癌治療中と、今後の術後検診で腫瘍マーカーを測定しない「重大なデメリット」として色々挙げていただいた事を、一つしか今、思い出せません。命にかかわる事かもしれないのに、私にとってメリットではなかったから思い出せないのだと思います。・・・今も都合よく大事な事を忘れて今も逃避を続けているのかもしれないのですが。

その危険性の一つとは、行っている治療が効いているのかどうか分かる手がかりが減り、効かないのに副作用だけ受け続けるかもしれないという事です。

腫瘍マーカーを測らない治療計画

今後は、転移、再発の有無はCTなどの画像診断で見つけたい。再発があった場合、その治療の効き目の効果は画像の腫瘍の大きさの変化で推測する。ですが腫瘍マーカーほど頻繁に画像は撮影できません。腫瘍マーカーを測っていなかった為に診断があいまいになってダメージが大きくなる事も、再発した時に効く薬の推測が出来辛かったとしても、それは自己責任です。といっても医師はやりにくい事この上ないでしょう。

腫瘍マーカーに目を背け、抗がん剤は、止める事も薬を変える事なく、予定通り完結出来た事にしたかったのです。

しかし、こんな面倒な患者の治療もそれなりに考えて付き合ってくれるのです。よその病院へ行ってくれとは言いませんでした。わがままばかり言って本当に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。それに、本当に困ることがなかったのは、たまたまだったと思います。これからそのツケがまわってくるかどうかは分かりません。

膵嚢胞の腫瘍マーカーも測らない

私は、この記事を書いている4か月前、膵嚢胞が発見されました。それが膵臓癌であるかどうか診断する時も、血液検査をすることはありませんでした。これについては私は拒否もしておらず、医師から血液検査をしますか?とも一度も言われた事がなく、MRCPという画像診断で「今のところ悪性を疑わない」という所見が出されました。(別記事:MRCP検査の結果、膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)と診断されるに書いています)

膵臓癌の診断については腫瘍マーカーを測ることが標準的な診断方法ではないのか、それとも患者一人一人の「状態」をみて要、不要を医師が決めているのかはわかりません。もしかして!!!診療科は全く違うのですが、同じ病院なので乳腺外科で腫瘍マーカーを拒否したことがバッチリ「カルテ」に書かれているのかどうかも今ふと思いました^^;今度確認してみようと思います。

ですが、MRCPという膵臓に特化した検査があるのに、あえて腫瘍マーカーの検査が必要なのでしょうか(・・?医師がいまのところ不要と思ってしなかったのならばそれが一番ありがたいです。

これから医学が進歩し、精度の高い検査方法が確立されて、検査で迷うことがないよう願っています。それでも、複合的な指標として腫瘍マーカーも必要とされ続けるのでしょうね。

健康診断の腫瘍マーカー検査で悩む人たち

私は医療従事者であったことは無いのですが、よく、お悩みを耳に挟む事がありました。回答する立場にないので、適任の回答者にそれを回すだけでしたが。

その悩みとは、健康診断のオプションのある腫瘍マーカー検査に引っかかり、病院で詳細な検査をし、今のところ「癌」は疑わないとされたが、定期的に腫瘍マーカーを測る検査をすることになった。その時から、もう自分はいつ癌になるのか、その考えが頭から離れない。というものでした。
ふあんな男性

「腫瘍マーカーを下げる治療をしたいのですけど。」
なんていう質問もありました。腫瘍マーカーそのものを病名のように感じてしまっています。分かっていても、癌でなかったとしても、腫瘍マーカーが高いなんて、許せない。そんな気持ち、痛いほどわかります。

今さらですが、今なら腫瘍マーカーを拒否しないかも

癌が再発しているかどうかの定期検査ではしたくないと思います。抗がん剤などの治療中に、推移を見る事であれば、医師が必要と言うならば、標準的に測定してもらってもいいと思ってきました。

心境の変化としては、14年前ほど、腫瘍マーカーの値をそこまで一喜一憂をせず、そこまで精神を消耗しない自分になっている気がするからです。

まとめ

  • 腫瘍マーカーは痛くない検査だが、こころが痛い。
  • 惑わされる人も沢山いる
  • 14年拒否(逃避)してしまった「私」がここに居ます
                      

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