辛い闘病を救った宇宙の話し
かつて突然癌告知という不安に放り込まれ、乳がんの手術と治療の真っただ中であった時、唯一「宇宙を思う事」が救いとなっていました。その頃の記事:乳がん手術後の入院中、腕上げリハビリと心の様子でも書いていますが、その時はいろんなことを受け止め切れず、「自分が人間ではなく、元素の塊であることにしていたかった。」そんな気持ちに添ってくれた、宇宙の思い方(笑)についてお話します。
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辛い時、科学雑誌を読みあさった
私は乳がんの手術、抗がん剤治療の真っただ中、Newtonや日経サイエンスなどの科学雑誌の宇宙に関する記事を読みあさって現実逃避をして、それが入眠儀式ともなっていました。
どんな記事かというと、ほんの1例ですが、好きな話を挙げてみます。
宇宙の果てについてや、宇宙の始まりはごく小さな点から大爆発をして急激な大きさとなって今の宇宙になった話や、予測される宇宙の終わり方、私たちの体の材料の元素は老いた星の最期の爆発から作られたという様々な宇宙論です。
そんな話が神秘的な星団や星雲の写真とともに書かれているのです。
なぜ宇宙を思うと眠れるのか?
宇宙物理学は一般の人にとって喜怒哀楽の感情を触らず、ちょうどよいロマンを与えてくれます。数式などが解説されても勉強しているわけではないのでスルーする気持ちよさもあります。
退屈な授業や興味のない講演は眠くなります。電話帳や辞書を真剣に読むと眠くなります。そして多くの人は電話帳よりは宇宙に興味があると思います。そこが、ちょうどよい眠気をもよおすのです。
子供の頃は、本を読んでもらいながら眠った記憶がありますが、大人になると、なぜかストーリー性の強い話は逆に眠れなくなってしまいます。
入眠前は、怒り、悲しみはもちろん、喜び、楽しみ、過剰な感動も入眠のさまたげになるとも思っています。同じ宇宙の分野でも星座のエピソードなどは好みませんでした。そこには物語としての感動が含まれているからです。人間が登場する話や、擬人化されたお話しは喜怒哀楽が付きまとうものです。
傷心を一時保護するって事ね!
怪我をしたら絆創膏をして回復まで覆って守ります。それと同じように、眠る時くらいは一旦日常から非日常にして辛いところから覆ってあげるのです。そんなイメージで絆創膏がわりに非日常な宇宙を思う事でカバー出来ていたんだと思いました。
ミクロの世界を思う事も同じ効果
一方、大きい事に飽きてきたら、小さい方に目を向け、またしても科学雑誌をあさります。私たちの体を作っている原子よりももっともっと一番小さな単位の大きさを想像すると、私たちの体の大きさが宇宙レベルに壮大なこともまたロマンでした。う~ん。勉強じゃない物理学って、すごく、役に立ちます入眠に(笑)
逆効果な人
物理学が仕事の人、物理学を学んでいる学生は逆効果でしょう。一般向けの動画を専門の人が見ても、電話帳以上にツマランか、興奮して数式を黒板に書きなぐりたくなっては睡眠どころではありません。そして、学生さんは単位やテストの心配がこみあげ、逆効果となるかもしれませんね。
あと、宇宙に関して連想する事がある人も逆効果ですね。たとえば、昔の恋人とデートしたプラネタリウムを思い出したり、一緒に見た星空などを思い出したりすると、これもまた眠れない要素となりますね。
今でも寝落ちに使っています
動画サイトではナレーションがこれまた眠りにさそうような語りをするものが多いです。超有名動画サイトで「宇宙」と検索しただけで眠れそうな動画がわんさか出てきます。部屋の電気を消して再生したら、もう寝てる(-_-)zzz
ほどよく非日常、ほどよく面白い、喜怒哀楽をあまり触らない、宇宙以外でもそんな無機質なロマンってないかしら?(‘◇’)ゞ探してみようと思います!