乳がん治療の記録

経過観察10年を迎えたとき

2016/12/22

乳がん手術から10年経った時期というのは今から5年前の事です。10年という節目を迎えたとき、それ以降現在までの私が選んだ経過観察方法や自分の心境について綴ります。

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乳がん手術から10年目の定期検査の結果

  • マンモグラフィー → 異常なし
  • 乳腺エコー → 異常なし
  • 胸部CT → 肺の小結節の経過を見てきましたが、3年間変わりなし(肺の小結節発見については、別記事:PET-CT体験記 再発・転移の診断は保険適用の「肺の小結節について」の項目に書いています)

主治医の10年目の考察と今後の検査の話

主治医から

いよいよ10年という壁を超えましたね。乳がんは10年経過しても再発の可能性があります。ですが、病理の検査結果からみると進行が早い性質の癌だった可能性が高いです。年齢も若いので再発するとしたら早くにしていたと思います。今再発がみられないというのは、その癌が10年も静かに何処かに潜んでいる可能性は低いと思います。

もうすぐ40歳になられますので、他の癌の検診、生活習慣病予防など総合的に管理していく事が大事です。乳癌になった人は、もう片方も乳癌になる可能性が高いです。引き続きマンモグラフィーは1年に1回は必要と思いますが、10年を境に会社の健康診断を利用して不安な時だけこの「乳腺外科」を訪れる方もおられます、どうされますか?

そう言われて、いきなり別れ話を切り出されたような複雑な気分になりながらしばし考えました^^;

会社の健康診断を利用するメリット

  • 料金がかからない、もしくは少しのオプション代金ですむ
  • 待ち時間が少ない
  • 検査の為の休暇をとらなくていい

会社の健康診断を利用した時の不安

  • 乳がんの既往歴を検査技師に話す時、社内の人が周りにいるかもしれない
  • 健康診断のプライバシーが不安
  • 健康診断のその時だけの医師なので信頼が薄い
  • 前回のデータと比較できない

特に最後に述べた前回のデータと比較できないのは大きなデメリットであると思います。とりあえず1年後も検査にお世話になる事にしました。(そうして14回目の検査時点でもまだお世話になっています)

私の乳がんの10歳の誕生日

私の癌の誕生日は、子供の誕生日と一緒です。出産で入院した時、子供が誕生したその日に癌がみつかりました。子供の10歳の誕生日、私は密かに乳がん10歳の誕生日を生存して迎えたことを合わせて自分にもお祝いしました。
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私は2年間の術後療法(放射線、抗がん剤)を終え、その後1年間自由診療の自律神経免疫療法(別記事:自律神経免疫療法(刺絡療法)一年間の記録に書いています)を終え、すべての治療を終えた時、癌から思考が少しずつ離れる時間が出来ていました。どこか痛いところがある時と、年に1回の定期検査の時には不安に襲われ、普段日常では自分が患者である意識は無くなっていました。それは10年を超えた時でも、15年経った今でも同じです。

これまでに至ること、家族、医師、助けてくれた、心配をかけた人に四六時中感謝をしながら生きていくべきでしょうか…その恩を忘れてはいませんが、自分の為に楽しんでもいいでしょうか?

子供と癌の10歳の誕生日は、もう癌と離れて楽しんでいいよ。って言葉を自分で自分に贈りました。

                      

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