恐怖!90老婆が丑三つ時に・・・警察沙汰になった話
あれは、私がケモブレインなのか、子育て疲れなのか、とてもお疲れでとても危険な子育てをしていた頃の話です。ちなみに危険な子育て記事はコチラです( http://nagai-michi.net/nyugan-kiroku-kemobrain/ )
その頃は、うちはアパートの1階に住んでいました。
アパートのお向かいの一軒家は、90歳過ぎのお婆さんと、60代くらいの息子さんの二人暮らしでした。このお宅とは交流がありません。
お婆さんのほうは痴呆気味なので、仕方ないのですが、息子さんのほうも、挨拶してもほぼ返答はなく、避けられている?と思っていました。とくに、私の事が嫌いなわけではなく、人間嫌いのようでした。
お婆さんは痴呆気味とはいえ、足腰は丈夫なようで、ディサービスの送迎の時、ゆっくりではありますが、介助なしでお迎えの車に乗り降りしているのをみかけます。
いよいよ丑三つ時の恐怖が始まる
夏の暑い日の夜。治安のよい、ほど良い郊外だったため、1階に住んでいても網戸にして戸を開けて寝ていたんです。
寝つきの悪い私は夜中の1時過ぎてもまだ眠りにつけず、暗闇の中、一人布団の中でガラケーをいじっていました。
家の外、遠くから、ズリズリと少しずつ何かが近づいてくる足音がしました。
ズリ・・・ズリ・・・
だんだん近づいてくる。ホラー映画のようです。私は、幽霊とかの類は信じず、不思議な現象もあまり怖くはない質です。なにより、「人間」が怖いのです。通り魔とか、悪意ある人とか、正気を失った人とか。そっちのほうが断然怖い。
怖さのあまりピシャっと戸を閉める行動も出来ません。そのすり足の何者かを刺激するのではないかと思い、ただただ、静かに遠ざかってくれることを祈って震えていました。
ズリ・・・ズリ・・・
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ズリ・・・ズリ・・・ ピタリ。
私が寝ている窓の前で止まった!!!
怖くて震えが止まらない。
途端に網戸を激しくひっかく音!!!
不審者が網戸を破ってうちに入ろうとしている!!!
気が動転した中で下した判断。隣の部屋の窓の前に移動し、反対側の窓からのぞいて、網戸をひっかいている人を確認しました。
お向かいのお婆さんでした。
次第にひっかくさまも激しくなります。その形相は鬼のようです。
私は覗いていた窓から飛び出し、お婆さんを静止させました。そして、そのままお婆さんの家まで連れていきます。お婆さんに話しかけても焦点は定まっていません。
手を引いていた時、お婆さんの指から血が流れているのに気づきました。網戸をひっかいていた時に生爪が剥がれたようです。ほんと、ホラーです。しかし、90過ぎのお婆さん、こんな時の力って、随分でるものだと驚きました。お向かいの家まで、やっとの事でした。
玄関は空いています。家の中の明かりもついています。呼んでも呼んでも息子さんが出てきません。仕方なく上がって確認しましたが、息子さんはいません。多分、お婆さんがいなくなって探しに出たんだろうと思いました。
しかし、今夜中の2時。私がこのままこの家に居て、あの人間嫌いな変わった息子さんが帰ってきた時に私の身がどうなるのかとも恐ろしく思いました。
とりあえず、お婆さんを家の中に入れ、玄関を閉めて外に出て、息子さんの帰りを待ってみようか?
でも、お婆さんがまた出てきます!→また家に入れます!→また出てきます!
お婆さんの指のけがも心配です。
私は、手に持っていた携帯で110番しました。家から出てこようとするお婆さんを止めつつ、電話で事情を説明しました。
パトカー到着
3分ほどでパトカーがスピード到着。おまわりさんは2人同乗していました。
おまわりさん一人がお婆さんを連れて家の中へ。私は外で赤色灯が回るパトカーの前で事情説明、私の名前や電話番号やらも聞かれました。
この光景、ご近所の人がカーテンの隙間から見ていたら完全に私はオカシナなにかをやって捕まえれた人に見えます。だって私・・・
裸足なんですから!!!
おまわりさんから、
「大変でしたね・・・あとはこちらでやっておきますので、どうぞお休みください。ご協力ありがとうございました。」
と言われ、外の流しで足を洗って家に入ります。
この騒ぎのなか、旦那と子供は起きることなくそのまま朝を迎えました。子供には網戸をひっかっく鬼の形相の老婆を見せたくなかったので、まあ、よかったと思います。
だけど、旦那よ!なんでそんなに幸せな体質なんだ!寝ているときは、震度6の地震でも、雷が近くに落ちても気が付かないという経歴の持ち主。
朝、老婆がひっかいていた網戸、そしてその横のガラス窓に血の手形でついています!ちょっと大げさに言うと、こんな感じ↓
ほんと・・・ホラーです。
仕事を休んで隣のケアマネとお話し
私は一睡もしていません。窓を掃除して、もうその日の仕事は休むことにしました。
経口抗がん剤で副作用にも負けず仕事に出ていたのに、ここで休むとは(笑)
(ちなみに経口抗がん剤と仕事と子育て奮闘の事をコチラに書いていますm(__)m→経口抗がん剤治療中、仕事復帰した時の話)
そして、お向かいのけケアマネージャー(だったかな?)が訪ねてこられ、また昨夜の事の顛末をお話ししました。息子さんは一切お見えになりませんでした。変わった人間嫌いの人とだと思っていたお向かいの息子さん。どうやら精神的にまいってしまって心の病気にかかっているのを察しました。
足腰の丈夫な痴呆のおばあさん。悲しいかな、足腰が丈夫なのはいいことと思いたいのですが、それはそれで苦労も多いのですね。
介護する人が、コミュニケーション下手でうまく助けを求められずに自分も病んでいくという。気の毒な、社会問題も垣間見たそんな深怖いお話でした。