肺がんの記録

【肺がん】手術室内での様子

私の入る手術室は私が2番手で、前の人が終わらないと手術室に入れません。予定開始時刻は11時とのこと。

朝からその待ち時間がとても長く感じられました。

歩いて手術室へ行く

今まで全身麻酔レベルの手術は、ストレッチャーに乗せられて手術室に運んでもらってたのですが、この度の手術は自分で歩いていきます。

点滴がもう入っていますが、これをセルフで押して、看護師さんも一人付き添います。あくまで道案内で介助のためではありません。

手術室の数も相当な数ありました。いろんな扉の前を通りますが、機器音、雰囲気、それをすべて見せつけられながら一番奥の部屋まで歩きました。

手術室の中に入って、こちらに腰かけてください。と促された手術台をみて唖然。めっちゃ細いやん。中年女の私でも幅が心配なくらい。

座ってみて気づきました。暖かい。

看護師の一人が微笑みます。

「みちこさんは寒がりだと聞いたので、手術台をあたためておきました(^^」

緊張の糸が少しほぐれました。

手術台にのって着替える

手術台に乗ってから、手術着に着替えます。点滴があるので手伝ってもらいながらです。

女性看護師がシーツを大きく広げて私を包むようにし、他のスタッフに裸が見えないように配慮してるんです。

裸どころか、これから体内に腹腔鏡入れて臓器まで見せるというのに、誰がこんなとこで恥じらうのでしょうか。

それは、例の事件のせいなのかな?と思いました。

例の事件とは?

術後の意識がもうろうとしている女性の●首を男性医師が舐めた、と、女性が訴えた事件。当時かなり大きく報道されていました。

病院側はどんな時でも、ちゃんとデリケートなこと、気遣ってますアピールをしないといけない時代なんですね。

次々と心電図やらの機械が手際よく装着されていきました。

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麻酔におちる

私が今までに受けた全身麻酔は、マスクで吸い込む方式のものでした。

今回点滴の麻酔でした。今はどれもそうなのでしょうか?

麻酔直前、麻酔科医が丁寧に説明してくれます。

「今少し生理食塩水を点滴で落としますね。麻酔はまだ入ってませんよ。」

「麻酔が入る準備ができましたよ。ゆっくり数を数えながら麻酔を点滴から落としますね。3つから6つの間に意識がなくなります。それではゆっくりかぞえますね。」

1。。

2。。。 で視界がぼやけ、

3。。。。までしか記憶がありません。

手術終了。目覚める

一番えらい執刀医の声が聞こえます。「みちこさん、みちこさん、手術無事終わったよ、わかる?」

普通の朝の寝起きとはちがい、まず自分が誰なのか、ここがどこで、自分がどういういきさつで手術されていたのか、そこから思い出さなければなりません。

まぁ、2~3秒で思い出すのですが。人によっては寝ぼけ状態(術後せん妄)がつづくこともあるらしい。

私は、分かってる。分かってるけど、思い出したくないという現実逃避から、返事もせずにガン無視してしまいました。

麻酔の余韻の中でまだ意識を飛ばしていたく、呼び戻されたくなかったのです。

執刀医は、「醒めてるのは分かってるよ(笑)、混乱してるかな。痛いかもしれないけど、深く息吸っても大丈夫だからね!」

と言って後のスタッフに任せて一旦去っていきました。


病棟に帰ってからの様子は次の記事で書きます。

                      

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