乳がん治療の記録

自律神経免疫療法(刺絡療法)2004年当時

2017/01/08

私が2004年頃受けた、自律神経免疫療法(刺絡療法)という治療法とはどんな治療なのか、お話ししますね。

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自律神経免疫療法は自由診療です

この治療法は、健康保険適用外で、癌の標準的治療ではありません。「エビデンス」として正確に提示できる(説明出来る)ものはありません。副作用も少ないですが、効果があったかどうかをみる指標も少ないです。

この事は、治療を行った担当医から治療を受ける前に説明していただいたことの一部でもあります。

また、この治療を研究する医師の中には、免疫を下げる抗がん治療、放射線治療、手術を否定する考えの方も見られますが、私の主治医はそれらを肯定し、出来る事なら両方のいいとこ取りを目指す方針のようでした。

(当時私がこの治療に通ったのは2004年の事で、小さな個人病院です。2016年現在、新規の患者さんを受け付けていないようですので、どの病院で治療を行ったかのお問合せにはお答えできません。)

1年間続けた結果を先に述べます

私はリンパ球を増やす事が効果に繋がるとの見解をもち、血液検査を行いながら治療を1年間行いましたが、治療開始前と継続した1年後のリンパ球に大きな変化はなく(少なくとも下がってはいませんが)ここで区切りをつけました。

何をするにも「個人差」というものは付きまといますが、あくまで「私の主治医」と、「私のケース」を綴りたいと思います。2004年、術後の標準的治療がすべて終了した頃の事です。

この記事では、主に「自律神経免疫療法」そのものについてを書いています。この治療法を1年間行った詳細は、自律神経免疫療法(刺絡療法)一年間の記録にUPしました。(28.12.1)

自律神経免疫療法とは

(医師の説明をもとに記載します)

「福田-阿保理論」という、自律神経のバランスを整えることで免疫を高めて病気を治すことができるという理論からなる治療法です。

自律神経は、活動する「交感神経」と、休む「副交感神経」の二つがあり、生きていく上で大切なものです。このバランスが崩れると、さまざまな身体、精神面での不調が現れます。

そのバランスを正し、とくに「副交感神経」を優位にする事で、免疫細胞の働きを活性化し、がんの発症・再発・進行を予防しようとするものです。免疫細胞が活性化すると、癌だけではなく、アレルギーや感染症予防、さまざまな不調に効果を期待できると言われています。

西洋医学と東洋医学を併せ持つと先生はおっしゃっていましたが、治療した感想は、「東洋寄り」だと思いました。

私が自律神経免疫療法を始めたいきさつ

私は乳がんの手術→放射線→抗がん剤→経口抗がん剤を一通り終えました。約2年間の苦しい治療が終わり、おかげさまで再発の兆候はありませんでした。私と同時期に手術をした多くの方は、まだあと何年かホルモン療法を続けます。私はホルモン剤が効かないタイプの癌でしたので、現段階ではこれ以上することはありません。私は「なにもしない無治療である事」が不安でたまりませんでした。

その気持ちを分かってくれた人が、健康保険適用外でも手の届く金額の治療を行う病院を見つけてくれました。

自律神経免疫療法の治療の方法

病院で受ける治療と、自宅で自分で出来る治療があります。

病院でする事

副交感神経を優位にするツボを、「レーザー」や「電子針」や「注射針」で刺激します。レーザーは無痛、電子針は少しピリッとします。注射針は少し血が出ます、というより数滴絞り出します。初診で注射針は使いません。ずっと注射針はしないという人もいますし、患者の希望が主です。

自宅ですること

爪の生え際の両サイドを揉みます。「爪もみ」と言うのですが、この治療を受けていなくても、すべての人が手軽に出来る療法、健康法だと思います。
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一本の指の両サイドのツボをつまむように5~10秒ほど揉み、薬指以外の指を一日2~3回程度します。薬指だけは交感神経を刺激するツボもあるため揉まないとするところが多いようですが、色々説があるようです。自分でする場合、薬指は避けた方が無難だと思います。「爪もみ」だけなら施術出来る鍼灸院も多くあると思います。

通院治療の頻度

通院治療は、抗がん剤などの治療のように、回数や周期は設定されません。ですがやりすぎもよくありません。週2回の方から2~3か月に一回、仕事の都合や、気が向いた時に通院している方もおられました。

どこの病院でもやっている治療法ではないので、遠方の人は頻度が少なく、たまたま近くにこのような病院があれば頻度は高くといったところでしょうか。リンパ球の値をとりながら、自分のリズムが見えてきたらそれに合わせるとより効果が期待できます。

治療の金額

一回3600円でした。病院によってそれは様々だと思います。私は1週間おきに行っていました。そして、白血球とリンパ球をみるための血液検査をします。これも毎回希望する人もいれば、ずっとしない人もいます。血液検査代がプラス800円くらいです。(スミマセン、正確な金額を失念しましたが千円はいってないです・・・)

参考は白血球、リンパ球の数値

あえて何かで効果を測ろうとするならば、白血球とリンパ球の数値です。

リンパ球には免疫機能があり、体内に入ってくるもの、そして体内で出来た異物に対して攻撃をする細胞を含んでいます。これが増えると癌細胞を攻撃する兵隊が増えたと解釈し、「治療の効果があらわれている」と推測します。

どれだけ治療を続けたら数値の向上がみられるか?それは、治療ごとに上がってすぐ下がることを繰り返す方や、理想的な右肩上がりの方、全く変わらない方、さまざまな様です。

また、抗がん剤治療中の下がった免疫を上げる作用もするので、併用する方法をとられる方も多いようでした。

治療に訪れる人は進行がんの人が多かった

この治療を選択する人の中には、「抗がん剤治療」「放射線治療」「手術」といった総合病院で標準的に行う方法を選択しない方や、強い副作用の抗がん剤を終わり、緩和ケアと併用する方の割合が多くみられました。

もともと早期の段階で通い始めた人の割合が少ないために、亡くなられる方が多いことを医師は吐露していましたが、強い副作用がない事だけで生活の質が向上した笑顔を見る事も幸せだともおっしゃっていました。

次の記事:自律神経免疫療法(刺絡療法)一年間の記録で実際私が一年間経た記録を掲載しましたので、ぜひご覧ください。

                      

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