その他の病気の記録

足の痛み(足底線維腫)の原因と診断、最良の方法に至るまで

2017/05/15

私が「足底線維腫」(そくていせんいしゅ)と診断されてから痛みが全く消えるまでの1年の記録です。結果から言いますと、タイトルに述べている「最良の方法」とは保険適用のオーダーメイドインソールを作った事です。

(この記事では、おもに病気そのもの話になります。手っ取り早く作成手順をご覧になりたい方は、別記事:足のトラブル、健康保険適用オーダーメイドインソール作成体験談にお進みください。)

私が足底線維腫になった原因と症状

4年前の私はスーパーの店員歴10数年の、立ち仕事をしていました。レジスペースの中のほんの1.5メートルほどの幅の中で、レジスキャン台、会計台と少しずつ立ち位置を目まぐるしく変え、それはまるで、とても小さく反復横跳びをしているかのようでした。

交替で1日一回以上はトイレ掃除とゴミ庫の清掃に行きます。その清掃作業は靴を表面から汚し、消耗させていました。ですので、職場では、使い捨て扱いで量販店の激安の運動靴を買って履いていました。1足1000円以下が多かったです。こまめに掃除の時だけ、靴を履き替える余裕はありませんでしたし、周りもそうしていました。

ある時、右足の裏の一部が、いつも小石かなにかを踏み続けているような痛さを感じるようになりました。底が厚い靴下を履いてしのいでいましたが、それはやがて小豆大の「できもの」と認識できるくらいの大きさになりました。表面の皮膚の異変ではなく、皮膚の下で形を成している感じでした。足の小指が裏も表も紫色に腫れます。座るか寝ていれば治まります。

ですが、座って暮らすわけにはいかないので、右足をかばいながら立ち仕事、帰ったら台所で家事をし、痛みをこらえて1日の大半を立っている状態が数か月続きました。

ある時、さらに、何の問題もない左足の膝が痛むようになりました。それは、右の足裏をかばう「変な歩き方」と「重心」が左足へ極端にかかる事が痛みの原因でした。右は足の裏が、左は膝が痛いのです。しかし学歴も手に職もない私は、スーパーの時給のパートにすがって働かないと、これまで病気ばかりして大金を失っていた為に貯金どころか生活が危ういのです。私はそれでも我慢してスーパーで働いていました。
super
ついに腰にも激痛が襲い始めました。右足と左ひざと腰。その立ち姿や、仕事の能率の衰えは、「もう来なくていいよ」って、いつ言われてもしようがない状況でした。

座っていたい。そして痛い!!!

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近所の整形外科へ行く

なにか、さっと手術で1発解決して何もなかったように出来ないかな。出来ないよね。いい方法も期待せず、近所の整形外科に行きました。魚の目などのように皮膚自体が変質したものではなく、皮膚の中に出来ているものなので、MRIの検査をすることになりました。

近所の整形外科医の所見

ガングリオンのような・・・心配はないようですが、念のため紹介状を書くので、総合病院(遠い)へ行くように言われました。

またこのパターンですか。腫瘍が出来ていると言われ紹介状を書かれて最終的に病理検査を聞くという。

とりあえずの処置

足裏用に鎮痛消炎剤の塗り薬と、膝と腰のサポーターと湿布を処方してもらいました。たった足の裏の1cmのできもの為に、まるで事故で負傷したかのような姿になりました。

総合病院での検査結果

総合病院でもMRIの検査をしました。総合病院の主治医となった先生の所見は、細胞を採るまでもなく「足底線維腫」(そくていせんいしゅ)との診断をしました。

足底線維腫(そくていせんいしゅ)とは

足底腱膜への刺激が繰り返される事で、足底腱膜を中心に発生する良性の腫瘍です。土踏まずに発生することが多いようですが、私は小指の付け根の裏側に出来ています。

私が足底線維腫になった原因

足に合ってない靴を履いて仕事していたせいです。激安が悪いというわけではないのですが、安くても足に合った靴を選ぶ作業に時間をかけるとか、少しだけいい靴を買って、まめに丁寧に汚れを洗い流す時間を惜しまないとか、「何か」はするべきだったのです。

私の場合、地面によく接する体重のかかる位置にそれがあるので、安易に手術をして、腫瘍そのものが無くなっても手術創が硬くなり、結局はそれを踏むことによって新たな痛みが出てくる恐れがあるので、まずは別の方法を考える事になりました。

治療法の選択それはオーダーメイド

足に合った靴をオーダーメイドすることを勧められました。

足にピッタリ合った、出来物を包んで保護するような、そんな靴を履き続けると、できものが小さくなるか、そして歩いても痛くなくなる可能性が大きいと言われました。今まで、足に合った靴を履いていてできものが出来たのなら別ですが、それをしていなかった今、一番に取る手段として一番適切であるとの見解でした。

その総合病院では、義足や義手、私が作ろうとしている靴装具などのメンテナンス、相談を週2回「義肢装具士」と言われる資格者が病院内で行っています。医師に勧められるまま義肢装具士さんに相談をしました。

医師の所見と私の足の裏を診ている最中の義肢装具士さんに最も恐ろしいことを質問しました。

みち子
健康保険適用でもオーダーメイドだからもともとがお高いでしょ?

技師装具士
靴のタイプや素材によって値段は様々です。元の値段が安くて8万円くらいです。健康保険が3割なら7割は後から帰ってきます。

みち子
・・・(なぜか8万の3割が頭の中でぱっと暗算出来ない。アホすぎる苦悶の表情をしていると)・・・

技師装具士
靴はインソール専用の既製品を買い、中敷きだけ作る方法もあります。そうするともっと安く出来ます。

健康保険が適用されるとは、ありがたい話なんです。とにかく靴屋へ行ってみる事に決めました。

担当医のところへ戻り、保険適用にするための診断書を書いてもらうようにお願いしました。何件かある靴屋さんの中から、どの靴屋にするか聞かれたので、自宅から一番近いところに行くことにしました。

保険適用になる足のトラブルの例

外反母趾、内反小趾、扁平足、O脚、X脚、変形性リューマチ等。私の「足底線維腫」が保険適用になるとは思っていませんでした。とにかく、聞いてみる事です!

1年で痛みがなくなる

オーダーメイドインソールの靴を履き始めてから約半年で痛みが和らぎ、1年経った頃には立ち仕事しながらでも痛みが完全消失していました。予想以上の良好な経過に整形外科医もびっくり。私にピタッリはまりすぎた治療法でした。

ですが、足底線維腫自体は無くなっていません。これとはずっと共存していくのだと思います。あれから4年経ちますが、オーダーメイドでない靴を履いても痛む事はありません。それは、靴を買う時に少し慎重に選ぶようになった事と、事務職に転職したからというのもあります。

まとめ

                      

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