病気と生活

麻央さんの恩恵『がんのママをささえ隊』

2019/12/11

小林麻央さんが亡くなってからもうすぐ3か月が経とうとしています。

私は以前、このブログに、麻央さんや海老蔵さんのような有名人がブログに書く事によって、廻りまわって恩恵を受けるかもしれないと書きました。(別記事:がんで妻を亡くした若い父親の苦悩とは

Yahoo!のニュース記事で取り上げられている、「がんのママをささえ隊」の活動を見て、その恩恵がはやくも巡っている事を実感しました。

「スタッフは6人。私はプロジェクトリーダーとして、ホームページでの情報発信やイベントを企画します。とくに力を入れているのが月に1度の交流会。味噌づくりとか、お話会とか、家族ぐるみで参加してもらいます」

*リンク切れの為リンクを解除しました
「がんのママをささえ隊」女性医師 企画のきっかけは後輩の死“9月17日Yahoo!ニュース『雑誌』より

自身も幼い子をもつ乳腺外科医の女性医師がリーダーとなっています。幼い子を残して30歳で亡くなった友人、乳腺外科医としてみてきたママたちの闘病、麻央さんの闘病。それらを見てきて、麻央さんと一般的な乳癌患者の環境には違いもあり、麻央さんのようにしたくても出来ない人が多いからこそ出来上がった組織です。

15年前、私が経験した乳がんで新生児を抱えながらの癌治療など、検索しても当時のインターネットは情報が少なく、地球上の不運を私一人で背負っている被害妄想をもってひねくれていきました。繋がりたい時は繋がれる。知りたくなったら知る事が出来る。そんな環境がどんどん整っていく事は患者にとっても、家族にとって大きな支えになるだろうと思います。
微笑みあう母と赤ちゃん
リーダーの女性医師は↓このような患者さんが子どもへの愛情を伝えられるお手伝いをしたい。と言われています。

子どもを残して亡くなっていく若いママをたくさん見てきた。不安や苦しみに追われて大切な時間を使い果たす人。現実逃避をしたまま最期を迎える人……。

私は、今も不安や苦しみに負われて時間を使い、今も現実逃避をし、亡くなってはおらず健在しながらも、15年間その気持ちが抜け切った事はありません。癌になると子供の事を一番に考え、子供の為によくなろうとするのが美談であり、表に語られているのはそういうお話がよくあり、人の記憶に残ります。

もっとドロドロしたもの。もっと自分勝手なもの。痛い、苦しい、そんな中、子供の事より、自分を優先してしまうこと。子供の存在を意識から外して現実逃避してしまう事。それらの事は、病気の過程に含まれるものだとわかってくれる気がしました。

私は現在、乳がんに限らず、自身の境遇が自分一人のものではないと感じることが出来ています。

                      

-病気と生活